
進化したオーガスタ・ナショナルは、その本来の力を見せ付けた。「今のオーガスタ・ナショナルは、良いスコアが出るコースではなくなってしまっている。マスターズというより、USオープンでプレーしているみたいだ」と語ったのは、今日、イーブンパーの72、19位タイでラウンドしたタイガー・ウッズだが、同じイーブンパーのフィル・ミケルソンも、「このコースは今、非常に難しい。パーかそれ以下でラウンドできれば、上出来といえる。だから、自分はいいスタートが切れたと思う」と語っている。
何が、これほどコースを難しくしているのか? まず第1に、多くのプレーヤーがコースの長さについて語っている。確かに、例年よりグリーンは若干ソフトであるようだが、その分、フェアウエイにランが出ない。加えて、「ピンがグリーンの高い位置に切られていて、寄せるのが難しい」(1アンダー、11位タイのR・グーセン)から、ロングヒッターにとっても、バーディチャンスにつけるのが、非常に困難になっているのだ。
そうした中で、勢いに乗りやすい若手が、初日のリーダーボードのトップに躍り出ている。昨年の初日に続き、今年も4アンダーでトップタイにつけたジャスティン・ローズ(27)は、「6番ですばらしいティショットをして、1.5~1.8mに寄せたんだ。ティグラウンドで見たときよりも遠かったが、ちょっと難しいパットを入れて、これで調子の波に乗れたんだ」とかで、その後4連続バーディ。一方、同じ4アンダーのトレバー・イメルマン(28)も「ショットの調子が良く、また、うまくパットが沈んで、流れを変えないようにできたのが良かった」と語っている。あるいは、若さというのが、こうしたコンディションの中で、流れを引き寄せることができるのかもしれない。
しかし、「初日に試合に勝つことはできなくても、負けてしまうことがある。そうした意味では、まだ、負けなかったといえるに過ぎない」とローズが語るように、試合はまだまだ、始まったばかり、これからどんな展開になるのか、予想がつきにくい。むしろ、2アンダーのジム・フューリックに加えて、イーブンパーにビジェイ・シンやウッズ、ミケルソンなどのビックネームが控えているのが、不気味なところだろう。
ただ、谷口と片山の日本人二人は、オーガスタ・ナショナルの罠に嵌ってしまったといえるのかもしれない。5ボギー1バーディ、トータル4オーバーの谷口(65位タイ)は、「我慢してやれたとは思うし、さほどミスしているわけでもないが、予想外にボギーを多く叩いてしまった。このコースでは3つまでのボギーは仕方がないと思うが…。明日は、ボギーをミドルホールで打たないようにして、ロングホールでバーディを重ねたい」とか。7オーバー86位タイの片山は「一つ一つを取れば、決して悪くないのだが、スコアにならなかった。8番ホールのダブルボギーが予想外で、つまずいたのが大きかった。止まると思って攻めていったが、あそこまでいってしまうと、難しい」と逆に悪い流れから抜け出せなくなってしまっていたのだ。
とはいえ、まだまだ初日、日本人の活躍を含めて、何が起きるのか分からないのが、メジャーといえるだろう。

